万年初心者のための世界史ブックガイド

2016年3月22日

河出版「世界の歴史」について

Filed under: おしらせ・雑記, 全集 — 万年初心者 @ 06:17

今西錦司  『1 人類の誕生』

岸本通夫  『2 古代オリエント』  3 易

貝塚茂樹  『3 中国のあけぼの』

村田数之亮 『4 ギリシア』  3 易

弓削達   『5 ローマ帝国とキリスト教』

佐藤圭四郎 『6 古代インド』

宮崎市定  『7 大唐帝国』  5 易

前嶋信次  『8 イスラム世界』

鯖田豊之  『9 ヨーロッパ中世』

羽田明   『10 西域』  2 易

愛宕松男  『11 アジアの征服王朝』

会田雄次  『12 ルネサンス』

今井宏   『13 絶対君主の時代』

三田村泰助 『14 明と清』

河野健二  『15 フランス革命』

岩間徹   『16 ヨーロッパの栄光』  2 易

今津晃   『17 アメリカ大陸の明暗』

河部利夫  『18 東南アジア』  1 難

岩村忍   『19 インドと中近東』

市古宙三  『20 中国の近代』

中山治一  『21 帝国主義の開幕』

松田道雄  『22 ロシアの革命』

上山春平  『23 第2次世界大戦』

桑原武夫  『24 今日の世界』

 

刊行年代は1960年代末。

私が読んだのはリンクを張って、書名一覧での評価と通読難易度を併記した巻だけです。

中公旧版に比べて巻数が増え、地域的にもバランスが取れてきた。

ヴェトナム戦争およびそれに伴う反戦運動が大きな争点となっていた時代状況から当然かもしれないが、東南アジア史が単独に巻立てされたのは画期的と言える。

(もっとも内容的には初心者向けとは到底言えず、かなり難があるものだが。)

叙述形式としては物語的なものが依然中心となっており、読みやすくはある。

ただ各巻の出来についてはあまり芳しくないというのが正直なところ。

通読していない巻も含めて、ざっと見ると、強いてこれを選ぶという程の長所に乏しい巻がほとんど。

18巻の東南アジア史や5巻のローマ史などは癖がありすぎる。

もちろん例外もある。

イスラム史の巻はかなり安定してきた。

中公旧版のイスラム史と比べると、その違いはかなりはっきりわかる。

そして何より特筆大書すべきなのが、7巻の宮崎市定氏の著。

このシリーズの最高傑作であるのみならず、各種世界史全集の中でも最高峰と言うべき珠玉の一冊。

この巻の素晴らしさはどれほど強調してもし過ぎることはない。

極めて独創的な解釈と明解かつ迫力のある筆致が結合した歴史叙述の傑作です。

中公旧版でも宮崎氏執筆巻は存在するが、共著だったので、単独執筆のこの巻に軍配が上がる。

結局私にとって、このシリーズ最大の功績は『大唐帝国』という傑作を生んでくれたことです。

極論すれば、それがすべて。

これから未読のものを潰していって、全巻通読するというのは・・・・・・まずしないでしょう。

ただ好みもありますから、これを基本書に据えるという方はそれもいいと思います。

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