万年初心者のための世界史ブックガイド

2015年8月10日

小林章夫 齋藤貴子 『諷刺画で読む十八世紀イギリス  ホガースとその時代』 (朝日選書)

Filed under: イギリス — 万年初心者 @ 07:30

普段なら絶対手に取らない分野の本。

ウィリアム・ホガースという画家の絵を「読解」して18世紀イギリス社会を描写した本。

ホガースは1697年生まれ。

その生涯中にイギリスは、王統はステュアート朝からハノーヴァー朝に替わり、ウォルポールが責任内閣を組織し、フランスとの植民地争奪戦に勝利する一方、南海泡沫会社事件などの経済危機や政治腐敗も目だってきた。

ピューリタニズムの反動として信仰心が後退する傾向が見られたものの、同時にメソディストも台頭していた。

文学以外のイギリス芸術は長らく大陸出身者が主導しており、ヘンリ8世に仕えたホルバインや、チャールズ1世時代のファン・ダイクなどが代表者。

イギリス美術自立の先駆けとなったのがホガース。

代表作の「ビール街」と「ジン横丁」は見たことがある人もいるか?

そこでは賭博と動物虐待、酒の害と売春など、社会の暗部も描かれている。

ホガースは「芸術と道徳の不可分」を信じ、自ら社会慈善事業も行った。

 

読みやすい。

必読とまでは言わないが、社会史の本では悪くない。

気が向いたらどうぞ。

 

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