万年初心者のための世界史ブックガイド

2015年8月8日

宮崎市定 『中国史の名君と宰相』 (中公文庫)

Filed under: 中国 — 万年初心者 @ 04:06

久しぶりに宮崎氏の本の文庫化(2011年11月)。

「世界伝記大事典」という本の項目(宮崎氏の全集にも未収録)を中心に、他のいくつかの論文をあわせた本。

「南宋末の宰相賈似道」「宋江は二人いたか」「張溥とその時代」など。

あと、平凡社東洋文庫『鹿洲公案』の解題もあり。

このうち、張溥は明末の東林党の流れを汲む文人で、在野にあって郷紳層に多大の影響力を持ち、崇禎年間に中央政界の人事すら世論の力で動かした人物。

だが、著者の評価は厳しい。

反権力闘争に従事しながら、自身権力欲の強いジャーナリスト的存在であり、その硬直した中華・攘夷思想が明・清(後金)間の対等外交・和平路線と内政整備を妨げたとしている。

久しぶりに宮崎氏の本を読んだが、やはり文章がいい。

生き生きとした躍動感があり、実に清々しい。

特にこの著作がということはないが、他の本と同じく、どんどん読み進めていくのが望ましい。

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