万年初心者のための世界史ブックガイド

2015年4月29日

エドモン・ロスタン 『シラノ・ド・ベルジュラック』 (光文社古典新訳文庫)

Filed under: 文学 — 万年初心者 @ 07:16

17世紀フランス、剣豪で詩人だが、大鼻で醜い容姿の主人公シラノ・ド・ベルジュラックが絶世の美女で従妹のロクサーヌに秘かに恋をするが、成り行きから美男クリスチャンとの仲を取り持つことになってしまい・・・・・というお話。

本作は戯曲で、初演は1897年。

自然主義文学に飽き飽きしていた民衆に熱狂的に歓迎されたそうである。

確かに非常にわかりやすい。

ラストには本当に感動を禁じえない。

通俗的と言えば、確かにこれほど(表面上は)通俗的に思える作品もないかもしれないが、最も良質で普遍的・伝統的な通俗性でしょう。

訳者解説では、それとは全く異なる、複雑で興味深い読み直しと再解釈の可能性にも触れられているが、まあ、よくわからないので無視します。

高校世界史教科書に載るほどの知名度は無いが、初心者にも非常に読みやすく、面白い作品。

作中の言葉遊びや時代背景を十分理解できたわけではないが、読み通すことは問題ない。

なお主人公シラノは実在の人物で、17世紀の文人。

岩波文庫目録のフランス文学の欄に、本作の別の翻訳と一緒に、「シラノ・ド・ベルジュラック著『日月両世界旅行記』」と載っているのを見ると、何だか妙な気分になります。

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