万年初心者のための世界史ブックガイド

2015年2月21日

ロマン・ロラン 『愛と死との戯れ』 (岩波文庫)

Filed under: 文学 — 万年初心者 @ 12:27

『ジャン・クリストフ』も『魅せられたる魂』も長すぎる。

短い戯曲で誤魔化しましょう。

著者は、日本で言うところの、昔懐かしい「進歩的文化人」の典型のような政治姿勢の人で、右翼全体主義への抵抗に示された勇気には感嘆するほか無い一方、左翼のそれに対してはあまりにナイーブ過ぎる態度だったんではないでしょうかと言いたい気持ちがあるのですが、これはイデオロギーと政治闘争の空しさを訴えた名作です。

1794年春、恐怖政治絶頂期のパリ、革命政府への貢献ゆえに生き延びているが、ダントン処刑に賛同しなかったためロベスピエールに睨まれつつある老人ジェロームとその若い妻ソフィー、そして追われているジロンド党員ヴァレーの三角関係を描く。

短いが展開は劇的で、ラストは予想したのとは大いに異なるものだった。

スピーディで緊迫感のある名作。

素晴らしい。

読んでよかった。

文学大家の代表作が読みきれそうにない時は、「短編」「戯曲」「歴史モノ」で代替作を探すという方法が今回もうまくいった。

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