万年初心者のための世界史ブックガイド

2015年2月17日

コルネイユ 『嘘つき男・舞台は夢』 (岩波文庫)

Filed under: 文学 — 万年初心者 @ 07:00

フランス古典主義作家のうち、コルネイユの作品だけが無いのは不恰好だなと思ったので、何かないかなと探していた。

しかし代表作の『ル・シッド』がなぜか手に入りやすい形で出版されていないので、これを選ぶ。

この二編は悲劇ではなく喜劇。

『嘘つき男』は、タイトル通り終始ほらを吹いてその場を適当に言い逃れる遊び人の男が、ある女性を手に入れようとするも、別の女性と勘違いし、それが明らかになってもさらに嘘を重ねて最後は・・・・・という話。

『舞台は夢』は、家出した息子の消息を知りたいと願う男が魔術師のもとを訪ねるところから始まり、劇中劇の形で息子の人生が語られる。

そこで前作を上回るほら吹きが登場して、これでもかと大言壮語する様が笑える。

これが息子の主人で、息子とその男がある女性を争い、さらにもう一人の恋敵が登場、その争いが殺人に発展して、おいおい急に悲劇調だなと思わせるが、最後はあっと驚く仕掛けがあってハッピーエンドになるのには、「へえ」と感心してしまった。

わかりやすくて面白い。

有名作家の作品を穴埋め的にこなすだけのつもりだったのだが、予想外に良かった。

喜劇が「本職」のモリエールによる作品よりも、こちらの方が面白かった。

強く勧める。

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