万年初心者のための世界史ブックガイド

2015年1月27日

トルストイ 『イワン・イリッチの死』 (岩波文庫)

Filed under: 文学 — 万年初心者 @ 03:58

平俗な生き方をしてきた裁判所判事が思い病に罹り、苦痛と死への恐怖に直面して本源的孤独を思い知らされ、死の直前遂に自省と諦観に導かれるまでを描いた中編小説。

主人公が思いかけず献身的な下男の行動に救いを見い出す描写が印象的。

これは間違いなく傑作だ。

わかりやすい上に、様々なことを考えさせてくれる。

自分自身を振り返っても、何か苦難に直面した時にしか、多少とも生き方を真剣に考えないし、何気ない日々の生活がどれほど貴重でありがたいものかもわからない。

そうした教訓を空疎な綺麗事といささかも感じさせない見事な筆力。

素晴らしい。

文学初心者にも十分良さが感じ取れる。

本書の何十倍の長さの『戦争と平和』より、深い感慨を持って読み終えた。

それはそれで問題なんでしょうが、事実だから仕方が無い。

強く、強くお勧めします。

是非お読み下さい。

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