万年初心者のための世界史ブックガイド

2014年11月25日

シラー 『ヴァレンシュタイン』 (岩波文庫)

Filed under: 文学 — 万年初心者 @ 04:54

ゲーテと並ぶ文豪なので何か読まなきゃいけないなあと思っていたが、翻訳も比較的新しいし、とりあえずこれを選んだ。

原文はほとんど韻文だそうだが、翻訳ではそれをほとんど感じさせない、散文調の訳。

戯曲だが、三部構成で、500ページびっしりと量は多い。

しかし、実にテンポ良く読み進められる。

挫折する恐れはほとんど無いのでは?

高校世界史でも必ず出てくる人名だが、ヴァレンシュタインは、ドイツ三十年戦争当時の皇帝(旧教)側傭兵隊長から成り上がり、フリートラント公と呼ばれるようになる。

長年の戦乱で心の荒んだ傭兵たちの心服を得て、絶大な勢力を持つようになるが、それを恐れた皇帝とお互い疑心暗鬼の状態に陥り、ついに解任される。

勇猛果敢な名将にもかかわらず、決定的な局面で決断力を欠いて機を逸し、敵であるスウェーデン軍と和解、投降しようとした直前に暗殺される。

古典作家の作品をとりあえず一つは読まねばならないという義務感から読み始めたのだが、事前の予想よりもはるかに面白かった。

実に良い。

当時の雰囲気がよくわかる。

著名な文学作品であると同時に、歴史文学としても秀逸で役に立つ。

史実とはかなり違う部分もあるそうですが、名前しか知らない歴史上の著名人物が持つ個性のイメージが、すっと頭に入るのは、決して悪くないでしょう。

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