万年初心者のための世界史ブックガイド

2013年2月21日

アルベルト・アンジェラ 『古代ローマ人の24時間  よみがえる帝都ローマの民衆生活』 (河出書房新社)

Filed under: ローマ — 万年初心者 @ 12:03

2010年刊の古代ローマ社会史。

内容はタイトルそのまんま。

西暦115年、トラヤヌス帝治下の首都ローマの一日を様々な立場の人間の視点から詳細かつ具体的に叙述する本。

登場人物は、元老院議員から奴隷まで、ドムス(戸建ての邸宅)に住む富裕層からインスラ(集合住宅)に住む庶民までと多種多彩。

ローマ人は日の出から活動し、午前中に仕事を済ませ、午後は余暇に当てたので、本書でも午前中の記述が多い(全49章のうち正午までで38章)。

その内容は生活のほぼ全てに亘っており、住居・服装・身だしなみ・食事・信仰・教育・商売・裁判・娯楽・入浴・睡眠・性生活に至るまでとこれまた多彩。

舞台装置として、街路・市場・フォルム(広場)・コロッセウム・公共浴場・公衆トイレなどが描写されている。

非常に良い。

原著はイタリアで出たものだが、日本人にとっても、実に面白い読み物になっている。

400ページ超の分量がさして気にならない。

予備知識もほとんど不要。

誰が読んでも楽しめる作品。

こういう入門者向け社会史の本を多数出してくれれば、私のような社会史嫌いの人間でも視野が広がるのになあと思った。

値段がやや高いことがネックだったのだが、今は文庫版も出ているようですので書店で探してみて下さい。

評価は・・・・・・思い切って、5にしますか。

強くお勧めします。

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