万年初心者のための世界史ブックガイド

2011年1月12日

引用文(鹿島茂1)

Filed under: 読書論, 引用文 — 万年初心者 @ 06:00

鹿島茂『成功する読書日記』(文芸春秋)より。

『怪帝ナポレオン3世』の著者。)

・・・・・最初のうちは、最小限の情報を書きとめるに留めたほうがよいのです。読書日記だったら著者と題名、これだけでいいのです。

この段階で批評や感想を書くよりも、むしろ、読んだ文章を引用することをお勧めしたいと思います。

その昔フランス滞在中に一人のフランス人学生と知りあって、その学生のアパルトマンに遊びに行ったことがあります。すると驚いたことにアパルトマンには蔵書というものがほとんどないのです。・・・・・なんで本が一冊もないんだと尋ねると、その学生は、自分は貧しい家庭に育ったので、リセにいたときから、本は図書館で借りて読むようにしていた。そのときの癖で本を読んだら気になる箇所をノートに引用する習慣がついた。おかげで一発でバカロレアにも合格できたし、エコールノルマルというグランド・セゴールにも入学できた。僕の蔵書は、リセの図書館や国立図書館で写したノート数十冊分の引用、これだけだと胸を張って語っていました。

引用のためのアドバイスをしておけば、気になった箇所のページは読みながら、端を折っておくといいと思います。貴重な本や図書館で借りた本であれば、付箋を貼っておくといいでしょう。

考え得る究極の方法は、自分では一切本を持たず、図書館の本を徹底利用するということになってきます。つまり私が読書日記のところで例として出したフランスの学生のように、図書館で借りた本から必要な部分はすべて引用しておき、読書ノートを書庫のかわりとするのです。

膨大な蔵書を誇る図書館が書庫の代わりになりますから、お金はかからないわ、スペースはいらないわ、でこんなにいいことはありません。

数年前、これを読んだとき、「こんなことはとてもできない、自分には全然向いていない、やはり本気で精読するつもりの本は買って手元に置いておかないとダメだ、ノートを取るより本に直接線を引いたり書き込んだ方がずっと効率がいい」と考えていました。

しかし最近このブログをノート替わりに使って上記のやり方にかなり近い読書法になってしまっている。

読みたい本を全部買ってたら、さすがに金も続かないし、狭い部屋では置き場所もすぐ限界が来る。

たまたま買って所有している本でも、貧乏性のため、なかなか気軽に赤ボールペンで線を引くという気持ちになれない。

ただし、「どうしても」という本はこれからも買うつもりですし、再読する際に線を引くものもあるでしょうから、結局折衷的やり方になりそうです。

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