万年初心者のための世界史ブックガイド

2010年12月14日

『ブッダのことば  スッタニパータ』 (岩波文庫)

Filed under: インド — 万年初心者 @ 06:00

中央公論の「世界の名著」シリーズで『孔子 孟子』『聖書』を読んだので(前者は「論語」の部分だけですが)、仏教に関しても同シリーズ第1巻に収録されている『バラモン教典 原始仏典』を読もうかと思ったのですが、中身を見るとかなりハードそうでしたので、とりあえずこちらにしました。

訳者は中村元先生。

巻末解説によると現存する仏典のうちでは最も古い時代にまとめられたと推定されているとのこと。

南伝仏教のパーリ語聖典の一部で、漢訳は一部を除いて存在しないそうです。

内容は実に平明で、理解しにくい難解な教義は一切無し。

「四諦」とか「八正道」とかの話すら出てこない。

文庫にしては分厚いが、訳注がほぼ半分を占めるので、通読に困難は感じない。

各章、各節が適切な長さなのも助かる。

これはいいと思います。

世界宗教の一つたる仏教の原典としてまずこれで第一歩を踏み出すのも良いでしょう。

ただ一番初心者向けの本として、阿刀田高氏に『旧約聖書』『新約聖書』『コーラン』『ギリシア神話』の他に『仏典を知っていますか』を出してほしい。

以上四つの分野より仏典は数が多いし、まとまりが薄い感があるので、もし適切な入門書があればより効用が高いと思う。

 

集会を楽しむ人には、暫時の解脱に至るべきことわりもない。太陽の末裔(ブッダ)のことばをこころがけて、犀の角のようにただ独り歩め。

 

粗暴・残酷であって、陰口を言い、友を裏切り、無慈悲で、極めて傲慢であり、ものおしみする性で、なんぴとにも与えない人々、――これがなまぐさである。肉食することが〈なまぐさい〉のではない。

 

人が生まれたときには、実に口の中には斧が生じている。愚者は悪口を言って、その斧によって自分を斬り割くのである。

 

毀(そし)るべき人を誉め、また誉むべき人を毀る者、――かれは口によって禍をかさね、その禍ゆえに福楽を受けることができない。

 

種々なる貪欲に耽る者は、ことばで他人をそしる。――かれ自身は、信仰心なく、ものおしみして、不親切で、けちで、やたらにかげ口を言うのだが。

 

けだし何者の業も滅びることはない。それは必ずもどってきて、(業をつくった)主がそれを受ける。愚者は罪を犯して、来世にあってはその身に苦しみを受ける。

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