万年初心者のための世界史ブックガイド

2010年5月19日

引用文(「若者はホントにバカか」)

Filed under: 引用文 — 万年初心者 @ 06:00

マーク・バウアーライン『若者はホントにバカか』(阪急コミュニケーションズ)より。

私はもう若くないですが、パソコンの前でボーっとしながら休日を過ごすことがよくあったので、自戒を込めて。

デジタル接続が拡大し、教師とジャーナリストが若者をほったらかしにすれば、「ハイテク好きの人たちが絶対に口にしない悪習」が若者のあいだに広まる。それは仲間内だけで夢中になるという現象だ。教育者たちは、子供たちにとっては手本になる人物が重要だと語りはするが、若者は実際には、ほかの若者が考えていることのほうを、年上の人たちが考えていることよりも気にするのである。

彼らの自我はもろいし、信条は過渡期にあり、価値観は不安定だ。彼らは大量消費と画一性という厳格な世界に住んでいる。彼らの反抗は見せかけであり、集団の判断が圧倒的に強力なのだ。・・・・・

つまり大半の若者にとっては、友達、音楽、テレビ番組、ゲーム、バーチャル・コンタクトさえあればそれで充分ということだ。大人の現実である歴史や政治、芸術、財政などは後回しなのである。

だが心理的に楽しいものは知能をダメにする。成長するためには、価値のあるものに遭遇する必要がある。それは自分の関心や知力の外にあるものだ。知識が増え、能力が向上し、趣向が洗練し、良心が成熟するのは、ふだんは疎遠な事柄を体験したときだけなのだ。・・・・・

そうした事柄を理解し吸収するには、知的なツール・キットを増やさなければならないし、心を柔軟にしなければならない。「それは要らない。私には不要だ」と言ってはいけないのであって、「それは要らない。だが私が間違っているかもしれない」と言うべきなのだ。方針変更は大切だと考えて痛みとともに受け入れ、自分の誤りを認めなければならないのである。詩人ライナー・マリア・リルケが言った単純な忠告をルールとしなければならないのだ。「きみは生活を変えなければならない」。

こうした変化を喜ぶ人は1人もいないが、成熟した大人ならその効果を承知している。しかし若者はわかっていない。デジタル機器を使えば、自己改善の努力をしなくてすむのだ。ディスプレイとケータイからは、若者向けの子供だましが奔流のように流れてくる。困難な事態は消えてしまい、自分の短所を思い知らされることもない。・・・・・ディスプレイを相手にしているかぎり、知能水準が低くても充分だし、楽しみはすぐに手に入る。・・・・・

(追記:PC画面ばかり眺めていて視力が大幅に落ちたことにショックを受けたのと、少しでも読書時間を増やすために、ここ1、2ヶ月実験的に以下のことをしてみました。

1.このブログの管理と仕事上必要なものと極少数のサイト以外、ネットを一切見ない。

2.これは以前と同じですが、テレビもほとんど見ずに、雑誌もほぼ読まない。

3.紙の新聞(職場で取っている朝日・毎日・読売の三紙)をざっと眺めることと、書籍以外の情報をほぼ全て遮断する。

やってみると案外平気なもんで、予想以上に快適です。

自分の馬鹿さ加減を少しでも減らすためには、過剰な情報から身を引くことも有益だと気付いた次第。

別に私なんぞの真似をすることもないでしょうが、精神衛生上も大変良いので、皆様も試しにやってみては如何でしょうか。

ただその場合、真っ先にこのブログを「お気に入り」から削除することになるんでしょうが、それは仕方ありません。)

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