万年初心者のための世界史ブックガイド

2010年5月14日

幕末史についてのメモ

Filed under: おしらせ・雑記, 近代日本 — 万年初心者 @ 06:00

半藤一利『幕末史』(新潮社)の記事続き。

1864年(文久4年・元治元年) 池田屋事件 蛤御門(禁門)の変 第1次長州征討 四国艦隊下関砲撃事件。

島津久光、松平春嶽が京を離れ、徳川慶喜・松平容保、松平定敬らのいわゆる「一会桑政権」。

第1インターナショナル結成、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン戦争、太平天国滅亡。

1865年(元治2年・慶応元年) 高杉晋作ら長州藩の実権掌握。

この年、先送りにしていた兵庫開港を求めて列国艦隊が来航、結局条約の全面勅許が出る。

著者はこの時点で、孝明天皇はじめ朝廷・幕府が開国で国論が一致したのだから、その後の武力倒幕や戊辰戦争は必要なかったと薩長に批判的に論じている。

アイヌや沖縄の問題はあっても日本は国民統合上の軋轢は他国に比べて少ないほうだとは思うが、それでも会津などで根深いわだかまりが残っていることを思うと、著者の意見にも一理あると思わないでもない。

南北戦争終結とリンカーン暗殺。

最初に日本の鎖国をこじ開けたのはアメリカだが、その後南北戦争に突入したので、教科書に書いてある通り、明治前夜の外交戦ではイギリスのパークスとフランスのロッシュがしのぎを削る状況になる。

1866年(慶応2年) 薩長同盟 第2次長州征討 14代将軍家茂死去 15代慶喜就任 孝明天皇崩御

普墺戦争。

1867年(慶応3年) 明治天皇即位 大政奉還 討幕の密勅 王政復古の大号令

高杉晋作死去、坂本龍馬暗殺。

米アラスカ買収、カナダ自治領成立、北ドイツ連邦、オーストリア・ハンガリー二重帝国、マルクス『資本論』。

1868年(慶応4年・明治元年) 鳥羽伏見の戦い・戊辰戦争

英第1次ディズレーリ保守党内閣、第1次グラッドストン自由党内閣(~74年)、タイ国王ラーマ5世(チュラロンコーン大王)即位。

途中からかなり端折りましたが、それでも面倒過ぎるので、明治以降は止めておきます。

本書の叙述自体はそれほど悪くないです。

評価のメリハリがあり、印象深いエピソードや人物描写があるので、記憶に残りやすい。

反薩長史観という著者の立場がハッキリしているので、ちょっと言いすぎじゃないですかと思う所もあるし、事実関係の叙述でやや首を傾げるような部分も無いでは無いが、初心者が無味乾燥で教科書的な史実の流れを頭に入れるためには、とりあえず有益な本だと思います。

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