万年初心者のための世界史ブックガイド

2010年5月6日

落合淳思 『古代中国の虚像と実像』 (講談社現代新書)

Filed under: 中国 — 万年初心者 @ 06:00

新石器時代から後漢までの中国史で一般化している常識・説話・見解を再検討する本。

全体が200ページ未満で全16章。

当然、一章が非常に短く、3・4節読んだらそれで終わり。

一日足らずで、余裕で読める。

しかし物足りなさはあまり感じず、話が次々進んで冗長さが一切無く、気分がよい。

山川出版社の『世界史用語集』の記述を俎上に乗せて、その不正確な点を指摘し、「受験英語」ならぬ「受験歴史」の欠陥を批判している。

いつもの調子で内容をメモすると、この本の場合、ネタバレが甚だしくなっていくらなんでも興醒めなので、以下一点だけ挙げると、「夏王朝は無かった、殷に先行する王朝・文明は確かに存在したが、それを誇張や創作を含む文献史料上の名称である『夏』で呼ぶのは不適切であり、あえて名付けるのなら発掘地の名称をとって『二里頭王朝』とでも呼ぶしかない。」といった意味の記述からも、本書の面白さの一端は感じられるのではないでしょうか。

かなり良い。

後半はやや面白みが薄れるような感じがするが、あっという間に読める割には効用は高い。

一度手にとってみれば如何でしょうか。

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