万年初心者のための世界史ブックガイド

2010年3月17日

『もういちど読む山川世界史』 (山川出版社)

Filed under: 教科書・年表・事典 — 万年初心者 @ 06:00

山川出版社の世界史教科書を一般読者向けに再編集したもの。

去年8月頃出て、かなり売れた本。

どんなもんか、試しに手に取ってみた。

適当にページをめくってみて、すぐ気付くのが、普通の教科書と違い、重要な歴史用語をゴチック体(太字)で記していないこと。

これはちょっと頂けない。

一般向け書物ということでそうしたんでしょうが、何が重要なのかについて目安が無く、反って判り辛くなっている。

本文の叙述もやけに簡略に思え、ひょっとして世界史Aを基準にしているのか、とも思った。

地図や系図が少な目なのもマイナス点。

目次を眺めると、古代・中世・近代・現代とはっきり時代区分して章分けしているのが大きな特徴。

「近世」が無いのは、いろいろややこしい議論があるからか。

中国では後漢までが古代で、これはまあ順当だが、中世の部分に三国時代から明・清まで放り込んでいる。

ムハンマドからヨーロッパ勢力の進出までのイスラム史も中世にすっぽり入っている。

結局ヨーロッパ史ではルネサンスと大航海時代の15・16世紀から近代、他の地域では18・19世紀頃ヨーロッパが進出してきてからが近代という区分のようだ。

これが穏当なのか適当過ぎるのか、よくわからない。

個人的にはあんまりいいとは思えない。

評判に釣られてこれを買うより、『詳説世界史B』を大型書店の学参コーナーか山川出版社のウェブサイトで買った方がいい気がする。

しかし社会人がざっと通読できる範囲の量で、世界史のあらましを理解するために手に取るという目的のためなら、こちらがいいのかもしれない。

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