万年初心者のための世界史ブックガイド

2010年2月1日

プラトーン 『ソークラテースの弁明 クリトーン パイドーン』 (新潮文庫)

Filed under: 思想・哲学 — 万年初心者 @ 06:00

たとえ判らなくても、たまにはこういう本も読まにゃいかんなと思い、これを手に取る。

以前、表題作のうち前二者の入った岩波文庫の訳本を読んだことがあった。

この訳だと『パイドン』も入っていてお得だなと思うところが、自分の場合読むのが余計面倒になると感じるのだから、お里が知れる。

しかし、以下のHPを眺めていると、不思議と読書意欲が湧いてくる。

ギリシア哲学への招待状

架空の講義形式でギリシア哲学を平易に解説しているが、読んでいると楽しい。

うちのブログもこういうふうに見た人の読書意欲を促進するものであればいいんですがね・・・・・・。

訳者の一人は、有名なギリシア哲学者の田中美知太郎氏。

本書を読み始めるとき、「まあ一日40ページ程だけ読むことにして、一週間くらいかけて読了できればいいか」と思っていたんですが、結果的には週末の一日半で済んだ。

自分でも驚くほど平易に通読できた。

ペロポネソス戦争敗戦後の紀元前399年、アテネで裁判にかけられた際のソクラテスを記した『弁明』と、獄中のソクラテスを訪ね脱獄を勧める親友に対して語った対話『クリトン』、死刑執行直前に霊魂の不滅について弟子と語った『パイドン』。

『弁明』と『クリトン』では、民主主義国家アテネで、多数派が振るう言論の暴力に対する抵抗という、岩波文庫版を読んだ時には明確に思い浮かばなかった一面を感じた。

『パイドン』で魂の不死・不滅を証明しようとする論理とレトリックは、私のように哲学に全く暗い人間でもじっくり読めば理解できるし、面白さを十分感じ取れる。

末尾の、もう一人の訳者池田美恵氏による解説も非常に有益。

全くの初心者でも、臆せず手に取るべき本。

解説にもあるように近代以降の哲学書に比べれば、この時代の本はまだしも読める。

と言って、私の場合類書を次々読むということはできそうにないですが・・・・・・。

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