万年初心者のための世界史ブックガイド

2009年11月17日

石川晶康 『NEW石川日本史B講義の実況中継 2』 (語学春秋社)

Filed under: 教科書・年表・事典 — 万年初心者 @ 06:00

1巻の記事から少し間が空きましたが、一応続けてます。

この巻は平氏政権から江戸時代初期まで。

このシリーズはサブノートと年表講義CDが付属していますが、とりあえず無視。

重要ポイントを強調して取り上げるので、教科書を読む上でどこに重点を置いて読めばいいかがよくわかる。

「いい胸毛(1167)、平清盛太政大臣」とか「2のサンドイッチ(1221)は承久の乱」などのゴロ合わせを使った重要年代暗記も有益。

高校日本史において、誰が政権を握って、こういう戦いがあって、などという政治史分野は小学・中学でも一応学んだものが詳細になっただけで、時代によっては歴史小説などで高校教科書よりもはるかに詳しい知識を得ている場合もあるでしょう。

また文化史は、人名・作品名・建物名・宗派名などのリストをひたすら暗記するという感じなので(個人的にはそれが非常に嫌なんですが)、特に込み入った理解が必要なわけでもない。

となると、高校日本史でのメインテーマあるいは一つの山場は経済史の土地・税制史ではないかなあと思う。

古代氏姓制度下豪族の私地私民制が大化の改新後、公地公民制になるが班田収受法は徐々に崩れ、10世紀頃を境に課税原則が人身賦課から土地賦課に変化し荘園・公領制が成立、鎌倉幕府の下で地頭の荘園侵略が進み、室町時代には守護領国制が成立、戦国大名の分国一円支配を経て、太閤検地によって一地一作人の原則が貫徹されて荘園・公領制は最終的に解体する、という流れを理解できれば良い(私も依然あやふやな部分があるが)。

(以上を中国の均田制崩壊と両税法導入と比較してみると面白いのかもしれないが、私の知識では上手く整理できず不可能。)

その際、経済史の重要用語として、屯倉(みやけ)、名代・子代、田荘(たどころ)、部曲(かきべ)、条里制、公営(くえい)田・官田、名(みょう)、田堵(たと)、開発領主、在庁官人、知行国制、地頭請所、下地中分、半済令、守護請などを意味を押さえた上で暗記すると良いでしょう。

教科書でもこの流れは一応読み取れるようにはなっているが、本書のようなわかりやすい補助があると相当助けになる。

なお本書と並行して、適時『詳説日本史』(山川出版社)の該当部分を読んでいるのですが、その時つくづく思うのが、この教科書はやはり極めて詳細だなということ。

脚注欄でもゴチック体にされている重要用語が頻出するし、副読本にありそうな系図・年表・史料が大量に載せられている。

『詳説世界史』とは段違いのデータ量に驚かされる。

また同じこと書きますが、やはり世界史の方が楽だと思うんですけどねえ・・・・・・。

広告

WordPress.com で無料サイトやブログを作成.

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。