万年初心者のための世界史ブックガイド

2009年9月22日

湯浅邦弘 『諸子百家』 (中公新書)

Filed under: 中国 — 万年初心者 @ 06:00

今年3月に出た入門書。

扱われている思想家は、儒家・墨家・道家・法家・兵家の5種類で、陰陽家・縦横家・名家・農家は記述されない。

20世紀後半以後に出土した竹簡の研究から得られた新しい見解を豊富に取り入れているのが大きな特徴。

序章はそうした発掘・発見の経緯と、ごく簡単な春秋戦国時代史の概説。

第1章は諸子百家前史と題されているが、概括的な記述ではなく、新規に出土した文献で初めて知られるようになった諸子百家の作品に先行する説話類に関する紹介。

以後主題に入り、2章の孔子と3章の孟子にわけて儒家、4章が墨家、5章が老子・荘子で道家、6章が韓非子で法家、7章が孫武・孫臏で兵家に当てられる。

終章が主要な諸子百家の活動の舞台となった斉・魯・宋などの諸国があった地域に該当する現在の山東省紀行。

(孔子の曲阜の他、孟子・墨子・孫武などの生地はすべて山東省。)

豆知識として、

「韓非子」と称するのは、のちに唐の韓愈が「韓子」と呼ばれたことにより区別したものである。

という記述が記憶に残った。

驚くほどの面白さとか、斬新な見解は無いが平均以上の出来ではないでしょうか。

(その中では墨家の解説がかなり面白かった。)

序章と1章、終章を削って、他の章にページを割いて記述をより丁寧かつ重厚にして欲しかったところではあるが、それは望み過ぎか。

適時、平易な訳文を添えた古典引用を交えながらの説明はまあまあで、取っ付きやすく読みやすい。

高校世界史からのレベルアップには適切な本でしょう。

本書でウォーミングアップを済ませたら、中公バックス版「世界の名著」の『3 孔子・孟子』と『4 老子・荘子』と『10 諸子百家』の三冊に取り組むべきなんでしょうが・・・・・・。

私の場合、いつになったら読めるのか見当がつきません。

広告

WordPress.com で無料サイトやブログを作成.

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。