万年初心者のための世界史ブックガイド

2009年5月17日

加藤九祚 『中央アジア歴史群像』 (岩波新書)

Filed under: 中央アジア — 万年初心者 @ 06:00

中央アジア史も非常な苦手分野なので、目に付いたものは何でも読んでみるかと、前から気になってたこれを読みました。

伝記と通常の時代概説を組み合わせた形式の通史。

取り上げられている人物は、イブン・シーナー、ティムール、バーブルという有名人と、ルダキー、ナワイー、マハトゥム・クリという聞いたこともない詩人・文学者と、侵入してきた征服者に抵抗したほぼ無名の地方支配者。

最初の方はかなりたるいですね。

内容自体面白くないし、章と章の時代の間が空き過ぎて、物足りない。

イブン・シーナーがサーマーン朝統治下に生まれたことは知っていたが、999年カラ・ハン朝がサーマーン朝を滅ぼした時にはまだ存命中で、ガズナ朝に招かれるが応じず、最後はブワイフ朝に仕えたことは本書で初めて知った。

チャガタイ・ハン国の分裂とティムールの台頭の過程は本当に複雑で訳がわからない。

最初メモしようと思って読み返したんですが、あまりのややこしさにやる気が失せました。

この辺、何かいい本ないですかね・・・・・。

バーブルがティムール朝滅亡後の中央アジア支配を断念して、アフガンのカーブルで勢力を蓄え、インドへ入るまでの経緯も同様。

ウズベク族を率いて南下し、バーブルを破ったシャイバニ・ハンが、バーブルと同盟していたサファヴィー朝創始者イスマイル1世と戦って敗死したことだけ覚えた。

後にムガル朝第二代皇帝フマーユーンがインド支配を失って亡命した先もサファヴィー朝だが、この初期のムガル朝とサファヴィー朝の密接な関係は年代比較の上からも便利なので、覚えておいた方が良い。

本書ではシャイバニ朝から、ブハラ・ヒヴァ(ヒワ)・コーカンドの三ハン国支配にどう繋がったのかが読み取れない。

せめて地理的なことを頭に入れるようにする。

まずアラル海に注ぐ二つの大河、アム(ダリヤ)川・シル(ダリヤ)川を覚える。

(アム川が南、シル川が北側。)

アム川上流にサマルカンド、ブハラがあり、下流にヒヴァのあるホラズム地方がある。

南西、イラン方面に向うと、ヘラト、メルヴなどのホラサン地方があり、東北方面がコーカンドのあるフェルガナ地方。

これら三ハン国はブハラ、ヒヴァはロシアの保護国になり、コーカンドは1876年に完全に滅亡させられた。

ついでに、現在の中央アジア諸国の位置も確認すると、まずロシアのすぐ南にある一番バカでかい国がカザフスタン。

そのさらに南に4か国がある。

東側で中国に接する二国がキルギスとタジキスタン。

北がキルギス、南がタジキスタン。上下(北南)の位置関係は「キ」ルギスと「タ」ジキスタンで五十音順だと覚えればよい。

(これはバルト三国の位置関係を覚えるのにも使える。北から順に「エ」ストニア、「ラ」トヴィア、「リ」トアニア。)

その西側にウズベキスタンがあり、この国に中央アジアの歴史的都市が多く存在しており、ブハラ・サマルカンド・コーカンド・タシケント・ウルゲンチなどが含まれる。

そのさらに西隣、イランに接するのがトルクメニスタン。

これらの国々はソ連崩壊による独立後、国名の末尾に「~スタン」と付けるようになりましたが、キルギスだけは元の名前に戻ったようです。

あんまり面白くないです。

複雑な内容を手際よく整理してくれるという感じの本ではない。

通読しても苦手意識を払拭することはできなかった。

中央アジア史もこのまま放置するのも気分が良くないので、また何か別の本を探してみます。

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