万年初心者のための世界史ブックガイド

2009年1月9日

下斗米伸夫 北岡伸一 『新世紀の世界と日本 (世界の歴史30)』 (中央公論新社)

Filed under: 全集, 国際関係・外交 — 万年初心者 @ 06:00

とうとう最終巻です。

冷戦終結から本書が刊行された1999年までの約10年間の日本と世界の動きを記したもの。

もちろんテーマによっては80年代やそれ以前にも遡って説明されるが、前巻の記述範囲に比べると、ややバランスに欠けるような気がしないでもない。

確かに1989~91年あたりの国際情勢の変化は激烈であり、ここで時代を区切るのはある意味当然なんですが。

この辺は私にとって新聞・テレビ・雑誌で完全に動きを追っていた時代であり、ああこういうのも「歴史」になったんだなあと、ある種の感慨に浸ってしまう。

著者の分担は、ごく大まかに言って下斗米氏が世界情勢全般、北岡氏が日本と東アジアです。

またまた偉そうな感想で恐縮ですが、下斗米氏執筆の章はどうもイマイチ。

言いにくいんですが、文章があまり上手くないのではないかと・・・・・。

文と文とがうまく繋がっていないと思われる箇所が相当数あった。

内容自体は普通なんですけど。

北岡氏の章は文意も論旨も明解で読みやすいですが、特筆すべき点はやはり無し。

本書刊行からさらに10年経った現在ではやや古くなりましたが、ポスト冷戦期の国際関係史としては希少価値はあります。

ただこういう完全な同時代史についてはあまり類書を知らないので、初心者向けの本としての的確な評価は下しかねます。

まあ悪い本じゃないとは思います、はい。

ようやくこの中公新版「世界の歴史」も終わりましたね。

去年の夏から始めて半年弱かかりましたが、自分としてはかなりのハイペースでした。

全巻通読した感想は、基本的に各巻の記事の中で書いたことの繰り返しになりますので、ここでは書かないでおきます。

ちょっと間隔を空けて、改めて記事にするかもしれませんが。

ごく簡単に言えば、基礎を固めるために世界史全集をどれか一つ読みたいと決意された場合、これを選ぶのが無難かなあとも思うのですが、時々「これは到底初心者向けじゃないだろ」という部分が出てきて厄介、ということになります。

諸手を挙げてお勧めできる、という感じじゃないのが難しい。

文庫版も刊行中ですが、それを書店で見て、面白そうならとりあえずその巻だけ手にとってみるというのでいいのかもしれません。

さて、次に何を読むべきか。

一度日本史の全集を一つ通読すべきかなとも考えます。

何しろ近現代の外交史を除けば、自分の知識は依然高校教科書のレベルに留まっているので。

というか、高校教科書でも細かな部分は頭に入ってないのだから、本当に自分の血肉となっている日本史知識は小学校の頃読んだ学研版『漫画日本の歴史』だったりする。

いくら何でも情けないので、近年再文庫化された中公旧版『日本の歴史』でも読もうかと思ったことがあったが、日本史の全集は世界史のそれよりも経年劣化が激しいというか、ある程度新しいものでないと信頼して読めないという気がする。

どうしたもんかなあと今検討中です。

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