万年初心者のための世界史ブックガイド

2009年1月6日

猪木武徳 高橋進 『冷戦と経済繁栄 (世界の歴史29)』 (中央公論新社)

Filed under: 全集, 国際関係・外交 — 万年初心者 @ 06:00

1950年代以降の国際政治史。

末尾は1990年ドイツ統一までで、残り一巻あるはずなのに「えっ、ここまで進むの?」という感じ。

半分くらいのページが経済史に費やされているが、経済に関しては誇張じゃなしに高校生並みの知識しかないので、理解に苦しむところが多い。

完全に理解できなくても何とか頭の中で話の辻褄が合うようにするため、2、3度読み返すことがあった。

全般的な感想を言うと、いろいろな事項を盛り込もうとするあまり、雑然とした印象を受ける。

うまく言えませんが、話の筋が通ってないというか、一貫した視点によって練られた史書という性質が希薄で、史実の羅列と思える点が多いのは残念。

と言って、戦後史について非常に詳しいデータが載っているという印象も無いのが不思議。

米ソ欧中の大国間の外交に焦点を絞って綿密に叙述するでもなく、各地域の政治情勢を詳しく取り上げるというのでもない。

どっちつかずで、私には良さが汲み取れない。

また偉そうな感想で申し訳ありませんが、率直に言ってあまり面白くないです。

国際政治史としては、相当古い本であっても文春大世界史の猪木正道『冷戦と共存』や、講談社旧版の猪木正道 佐瀬昌盛『現代の世界』の方が面白いし、初心者にとって有益と思われる。

それに加えてやはり高坂正堯『現代の国際政治』(講談社学術文庫)(前2著に比べれば新しいがこれも文庫化から20年ほど経ってる)の三つを基本テキストにしたい。

まあ好みの問題もありますから、押し付ける気は毛頭ございませんが、本書はあくまで副読本として使うべきではないかなあと思います。

広告

WordPress.com で無料サイトやブログを作成.

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。