万年初心者のための世界史ブックガイド

2008年5月2日

羽田明 他 『西域 (世界の歴史10)』 (河出文庫)

Filed under: 中央アジア — 万年初心者 @ 06:00

中央アジア史も個人的に非常に苦手な分野です。

北アジア史に関しては、中谷臣『世界史A・Bの基本演習』(駿台文庫)に、1.民族系統不明時代(匈奴・鮮卑・柔然)、2.トルコ時代(6~9世紀 突厥・ウイグル・キルギス)、3.三民族抗争時代(10世紀以降 漢人の宋・明 蒙古人の遼・元 女真人の金・清)という大まかな時代区分が載っており、受験時代から「これは便利だ」と思って覚えていた。

しかし内陸アジア史全体を把握するのはなかなか困難。

何が難しいといって、まず地名に馴染みが無い。

同じく『世界史A・Bの基本演習』に、「地名については教科書に北アジア・中央アジアの地図が載っているから必ずその位置を確認せよ。地名が直接問われることは少ないとしても、地名の位置がわからなかったら問題文を理解できない、すると空欄の歴史用語も正確にあてはめられない、という結果になる。」と書かれている。

受験時代を過ぎてもう問題を解く必要は無いのだが、概説書を読む上で地名がわからないと全く五里霧中の状態で、頭に入らないというは事実である。

モンゴル高原、陰山山脈、オルドス、ゴビ砂漠、甘粛、アルタイ山脈、ジュンガル草原、天山山脈、タリム盆地、タクラマカン砂漠、崑崙(クンルン)山脈、チベット高原、ヒマラヤ山脈、パミール高原、アム川、シル川、ソグディアナ、カラコルム山脈、ヒンドゥークシュ山脈といった地名の大体の位置関係を地図で確認しておきましょう。

特に天山山脈の北側が「草原の道」、南側が「オアシスの道(シルク・ロード)」(の主要幹線)だということ、パミール高原が東西トルキスタンの境目で近世において中国勢力とロシア勢力の境目にもなったことなどは押さえておく。

都市名では、敦煌・トゥルファン・クチャ・ホータン・カシュガル・ホーカンド・サマルカンド・ブハラ・メルヴ・ヘラートあたりが大体どこにあるのか言えるようになれば宜しいかと。(私もいまだあやふやですが。)

例によって話が逸れますが、中央アジア史だけでなく、世界史関係全般の本を読み続けていてつくづく思うのが、中学校の社会科で学んだ地理の重要性。

様々な人物や国家が興亡した歴史の舞台装置の地形や地名、民族・宗教の分布、気候・産業のあらましなど、これらの基盤をたとえ大雑把にでも理解しておかないと高校レベルの世界史を学ぶのにも支障がでる。

この手のことが覚束ない人は、阿呆らしいと思わず中学生向けの地理参考書でも買ってきて眺めるといいかもしれない。

閑話休題。

標準的概説を読んで苦手分野を補強しようと、本書を買う。

だが最初の方の先史時代の記述と西域探検史が、はっきり言ってタルい。

その後の記述も悪いとは思わないが、いろんなことが頭の中でピッタリ整理されて、「よくわかった」と実感できるような感じではなかった。

まあ対象となる時代そのものが複雑煩瑣であまり面白くないのと、読み手の私にも問題あるでしょうが。

後半部分からは面白くなってきて読むペースも上がりました。

全般的にみて、内容はまあまあといったところでしょうか。

特にお勧めしたいという本でもないです。

私みたいな初心者はウダウダ文句ばかり言わず、どんどん読んでいけと言われそうですが。

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