万年初心者のための世界史ブックガイド

2008年2月21日

柴宜弘 『ユーゴスラヴィア現代史』 (岩波新書)

Filed under: 東欧・北欧 — 万年初心者 @ 06:00

旧ユーゴスラヴィアがすでに解体していた1996年刊。

タイトルに「現代史」とあるが、近世から筆を起こし、オスマン帝国支配下にあった正教圏のセルビア・モンテネグロ・マケドニアとハプスブルク帝国支配下にあったカトリック圏のスロヴェニア・クロアチア、1878年ベルリン条約によってオーストリアが行政権を得た、正教・カトリック・ムスリムの三宗教混交地域であるボスニア・ヘルツェゴヴィナ、それぞれの史的概略を記していく。

第一次世界大戦後のセルビアを中心としたユーゴ王国建国、1941年の反枢軸クーデタとドイツ軍侵攻、パルチザン戦争とチトーの台頭、ソ連との断絶と非同盟主義と労働者自主管理を目ざす独自の社会主義国家建設と続く。

90年代以降の連邦分裂と内戦の記述も要領よくまとめられている。

ページ配分が適切で、説明も過不足無く、非常に読みやすい。

楽に最後まで読み通せるが、それでいて重要なポイントはきちんと頭に入るようになっている。

なかなかの良書と思います。

今はセルビア・モンテネグロだけで構成されていた新ユーゴも無くなって、セルビアからさらにコソヴォが独立するとかいうことになってるみたいですが、増補版は出ないですよねえ・・・・。

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