万年初心者のための世界史ブックガイド

2008年1月18日

『内藤湖南全集 第十巻』 (筑摩書房)

Filed under: 中国 — 万年初心者 @ 06:00

すみません、読んだのは三分の一だけです。

日本の東洋史学の巨人である内藤湖南ですが、恥ずかしながら今まで全く読んだことがありませんでした。

『清朝史通論』(平凡社東洋文庫)も『支那史学史』(平凡社東洋文庫)も『東洋文化史』(中公クラシックス)も読めそうにないので、全集の中で一番概括的な著作が三つ収録されているこれを手に取りました。

しかし、「支那上古史」は神話・伝説時代の記述が晦渋で読みづらく、「支那中古の文化」は苦手な文化史なのでパスして、結局最後の「支那近世史」だけを通読。

これは大正年間の講義ノートを基にしたとは思えぬほど非常に読みやすい作品です。

時代区分として、開闢から後漢の中頃までを上古(古代)、後漢の後半から西晋を第一過渡期、五胡十六国から唐の中期までを中世、唐末・五代を第二過渡期、宋以後を近世としており、これは宮崎市定氏などの京都学派にも受け継がれているようです。

こういう大上段に構えた時代区分論は今では全く流行らないそうですが、私はこの種の話が好きなので楽しく読めました。

これも作品ごとに文庫化してもらえれば一番いいんですが。

筑摩書房様、よろしくお願いします。

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