万年初心者のための世界史ブックガイド

2008年1月7日

山村良橘 『世界史年代記憶法』 (代々木ライブラリー)

Filed under: 教科書・年表・事典 — 万年初心者 @ 06:00

私が高校生のころ使っていた本。

何でこんな絶版の受験参考書を挙げるのかというと、以下のようなことを言いたいため。

「歴史は流れがわかればよいのであって、細かな年代などを覚えさせるのはナンセンス」という意見に私は必ずしも賛成しません。

ある程度の大まかな年代がわかっていないと、「流れ」を覚える効用が激減する。

史実と史実の間の時間の感覚が全くつかめないと、物語としての歴史を覚えるのにも往生する。

特に変化の激しい現代史の場合、それこそ一年きざみで歴史の動きを見ていかないと正確な理解は不可能。

また同じ国家・王朝・文明圏内の歴史ならともかく、複数のそれに跨る同時代史や交流史になると、年代暗記の重要性はさらに増す。

高校生のころ、以下のようなポイントを押さえて同時代の比較に使った覚えがある。

「アレクサンドロス大王の北西インドへの侵入によって、その後のマウリヤ朝の統一活動が容易になった」

「エフタルの侵入によってグプタ朝は衰退し、そのエフタルをササン朝のホスロー1世は突厥と同盟して滅ぼした」

「カール大帝はアッバース朝のハールーン・アッラシードと使節を交換した」

「成立直後のアッバース朝は玄宗治下の唐軍とタラス河畔で戦った」

「三十年戦争直後で大陸諸国が疲弊していたので、ピューリタン革命下のイギリスは国王を処刑しても干渉を受けなかった」

この手の話は便利だしどんどん覚えていけばいいが、それだけでなく精選された最重要の年代を正確に記憶することが大切だと思う。

個人的にはこの種の暗記作業を馬鹿にすべきではないと考えます。

中谷臣氏は受験対策として高校教科書の「本文に」書かれている年号を覚えることを勧めていますが、これは一般人が世界史を学ぶ際にも一応の目安になると思います。

じゃあ私自身どれだけの年号を記憶してるのかと言われると心許無いですし、人に押し付ける気も毛頭無いんですが、一つの意見として書かせて頂きました。

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