万年初心者のための世界史ブックガイド

2007年11月21日

立花隆 『日本共産党の研究 全3巻』 (講談社文庫)

Filed under: 近代日本 — 万年初心者 @ 06:00

ヴェトナム反戦運動、日中国交正常化、石油ショックなどの機運に乗り、日本共産党がその党勢を拡大させていた70年代に書かれた批判的な研究書。

私が精読したのは恥ずかしながら第1巻だけだが、結党以来の細かな経緯を読んでいくと非常に面白い。

2巻以降、最高指導部内のリンチ殺人事件や当局のスパイ浸透の実態を微視的に記述する内容となるので、やや読みにくくなり興味も薄れる。

末尾は取り締まり徹底による戦前の党の壊滅まで。

この分量なら戦後の党復活と武装闘争路線の失敗、その棚上げと平和革命戦術への転換、中ソ両共産党への従属と独自路線の模索なども記して欲しかった。

しかしリンチ事件の記述をめぐって共産党と猛烈な言論戦を繰り広げることになったので、それも不可能になったのだなと思う。

全巻通読しなくても、拾い読みするだけでも結構面白い。

近代日本史の参考文献としてどうぞ。

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