万年初心者のための世界史ブックガイド

2007年10月26日

陳舜臣 『インド三国志』 (講談社文庫)

Filed under: インド — 万年初心者 @ 06:00

この著者の相当な数に上る中国史関係の啓蒙書はほとんど読んでいないのに、こういう本だけは読んでしまう。

タイトルだけ見ると、一種のキワモノ(失礼)かとも思うが、中身は真っ当な歴史小説。

舞台は17世紀後半のインドで、「三国」とはアウラングゼーブ帝治下のムガル帝国、シヴァージー率いるマラータ王国、イギリス東インド会社をはじめとする西欧勢力。

文章は非常に読みやすいし、やや細かな史実やその展開をわかりやすく頭に入れることができ、著名な人物の個性や事績を読者に強く印象付けることにも成功しており、歴史小説としては良く出来ている方ではある。

しかし実質未完に終わっており、全体として非常に中途半端な作品。

フランス東インド会社によるポンディシェリ建設やアフガン人とラージプート族の反乱を扱った後、「えっ、これで終わり?」というところで巻末。

比較的面白いのに、こういう終わり方なのが惜しまれる。

インド史のカテゴリが貧弱なのであえて読みましたが、皆様は気が向かなければ特に読む必要は無いかもしれません。

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