万年初心者のための世界史ブックガイド

2007年8月7日

本間長世 『リンカーン』 (中公新書)

Filed under: アメリカ — 万年初心者 @ 06:00

ホイーア 『リンカン』 (岩波新書)が初心者向けとしてはかなり難ありだったので、簡略な伝記を探していたのだが、本書を読みました。

これは非常にいいんじゃないでしょうか。

コンパクトな分量で読みやすい文章。説明も特にわかりにくいところもなく、平易な内容。

リンカーンは、その経歴において急進的奴隷制廃止論には常に距離を置き、大統領当選してからは連邦の政治的統一性維持を最優先に考え、南北戦争勃発後もそれを聖戦視することを避け、理想主義的熱狂に陥ることを自戒し、南部への過度の懲罰的措置を防ごうとした。

理想主義的民主主義者として神格化されたリンカーン像に異を唱え、彼の真の偉大さは実際的政治家、現実主義者としてのものであると強調している。

世界史上の有名人に関して、こういう誰でも簡単に読める優れた伝記がいつでも手に入るようにして欲しいものです。

1968年刊とやたら古い本ですが、今読んでも面白いし、著者はアメリカ研究ではかなりの大御所のはずですから、常時在庫してくれてもいいんじゃないかと思います。

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