万年初心者のための世界史ブックガイド

2007年4月29日

ウィリアム・マクニール 『世界史』 (中央公論新社)

Filed under: アジア, ヨーロッパ — 万年初心者 @ 06:00

一冊の本で全世界史を物語ることは可能だろうか。

毒にも薬にもならない平板な教科書的記述ではなく、一人の著者によって書かれその人独自の史観が感じられ一貫した読物となっている一冊の世界史というのは有り得るか。

この問いに肯定的に答えるのは難しい。

今まで紹介した本の中では、宮崎市定氏の『アジア史概説』(中公文庫)および『アジア史論』(中公クラシックス)が最も近いかもしれない。

本書は以上の宮崎氏の著書と並んで、その稀な例外となっている、アメリカ歴史学界の長老が書いた世界史概説。

人類史における諸文明の興亡の明快かつ的確な見取り図を提示してくれる。

例示される史実とその説明は、無味乾燥な簡略さと晦渋な煩雑さの双方を避け深く説得的なものとなっている。

読後感は予想よりはるかに良かった。

定価3990円と結構値が張りますが、品切れにならないうちに買って手元に置いておくのが宜しいかと。

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